ケンコー10cmカセグレン (口径10cm 焦点距離1200mm)



架台との取付部
前方へ移し、自作のバーを付けています
各部分
ファインダーは改造前
スーパーポラリス赤道儀へ搭載
コンパクトなのがわかります
改造前後のファインダー視界
(右が改造後)
ケンコー10cmカセグレン(実際は鏡とレンズを合わせたカタディオプトリック)
の簡単なテストレポートです。


1.構造

主鏡D=100mm F12、副鏡セル外径50mm、接眼部のバッフルの中に
バーローレンズと思われる2枚のレンズがあり(合成で凹レンズになっている)
ピント調節はノブで主鏡を前後させて行います。

副鏡は凸面ですがどうしてこんなに大きいのでしょうか。
見かけの光軸はほぼ完全に合っていました。


2.大きさ

鏡筒外形120mm、全長約400mm、重量約1.2kgと軽くてコンパクトです。


3.ファインダー

1) 仕様
 おまけのようなファインダーを語っても仕方がないですが、
 改造により素晴らしい見え味になったので書いておきます。
 5×25ですが対物レンズのすぐ後に絞りがあり有効径は半分になっています。
 接眼レンズはラムスデンで視野が狭く色が付きます。

2) 改造箇所
 対物レンズの絞り環を外して筒内に植毛紙を貼りました。
 接眼レンズはジャンク市で買った6×30のものを改造して付けることで
 倍率は5倍のままで実視界が約10度と広角になりました。
 見え味は良いので対物レンズは悪い物ではなかったようです。


4.構造上の欠陥と思われる箇所

1) 副鏡のフードが短くアイピース無しで直接覗くと主鏡の周辺に
 ドーナツ状に景色が素通しに見える。

 初めに地上風景を見てフレアーが酷かったので気づきました。
 この問題は黒紙を巻いた延長フードで解消しました。

2) 架台への取付座が重心から外れているため、
 少しの振動でも収まりにくい。

 鏡筒バンドの使用も考えましたが120mm用は見かけないし、
 これごときの物に出費をするのは馬鹿らしいので
 取付座を重心位置へ付け替えました。

3) バッフルが細いので25mm以上のアイピースではケラレる。
 ビクセンのK28(24.5変換アダプタ付き)はOKでした。


5.見え味の比較

比較に使用した機材
五藤光学テレパック50AL (5cm F16屈折)、
ビクセンFL80 (8cm F8フローライトアポクロマート)、
ニコン10cm (F12 EDアポクロマート)

デジカメでの地上風景画像から実際の焦点距離は約1000mmでした。
(同スペックのニコン10cmと比較、アイピースはニコンOr12.5mm)
露出計の指示ではニコン10cmより1絞り半ほど暗くなっています。

月や地上風景を見た感じでは快適な倍率は50倍まででしょうか。
星像はおおむね点になりますが、回折環は乱れて分かりません。

分解能を調べるため、こと座ε(2重の2重星)を見ました。
どちらも延びた様には見えますが回折環の乱れで分離はしません。

ちなみにテレパックは片方は完全に分離し、接近している方は
くびれているのがはっきり分かります。

プレアデス星団を40倍程度で見た感じはFL80と同じくらいに
星が明るく見えますがシャープさはありません。


6.まとめ

分解能は良質の5cm屈折以下で集光力は8cm並です。
しかし色収差の強い短焦点屈折で月や星を観望することを思えば
色収差が無く、軽くてコンパクトは本機は侮りがたいです。
また、ニュートン式と違い対象物の導入も容易です。


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