初めての天体望遠鏡

冒頭にも登場した初めての望遠鏡のはなし。
きっかけはちょうど月の観察をやった小学校3年生の頃だったのだろう。川をはさんで向こうに住んでいた仲良しの西田くんの家に遊びに行った時のことである。彼の家はいろいろと面白かった。玄関に立つとブザーが鳴ったり、電気仕掛けの実験などいろいろ見せてもらった。その西田くん、さすがである。天体望遠鏡を持っていた。後でこれだろうとわかったのだが上下水平微動装置付のエイコー光学製のもので鏡筒内のフリップミラーによってファインダーと切り替えるものだった。当時は彼は運動も出来てすごくインテリだった印象が強い。さて、その西田くんの望遠鏡に端を発した私の長期計画はなんと3年越しとなり、実現したのは中学1年の正月となった。自宅の隣は何でも扱ってる文具屋でそこのオヤジさんに注文してもらった。ビクセンのイカルス6Mと言う経緯台。梱包をあけるのに妙に緊張したのを覚えている。そして組み立てて早速ベランダでのぞいて見た。が、どこに向けてもボーっと丸い薄暗いものが見えるだけ。望遠鏡で見ると宇宙のある1個の薄暗い星が大きく見えてるだけなんだと、真剣に思い込んでしまった。しばらくしてから説明書を読んで接眼レンズの存在と働きを知った。その晩、明るい星をターゲットにして生まれてはじめてピントを合わせた。オレンジ色の星。土星だった。素晴らしかった。あまりの偶然に言葉を忘れた。「・・・・すごい・・・・!」

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