アンタエウスの産卵についての観察


 
アンタエウスは、マット産みor材産
 幼虫の採集のデ−タをあまり見ませんので、通常「ブリ−ド限定」でいえばヒラタと同様「マット産み種」
 です。 しかし自然界だともちろん腐朽度合いは違っても
オオクワガタと同様に材に産卵するのだと思いま
 す。材の好みが「乾燥気味の枯れ木好き」の国産オオクワに比べてヒラタに近い「より高湿度の腐朽度の高
 い材や根際の洞の内部のフレ−クだまりに産む」のだと推察しますので人工飼育下でマットに産むのだと思
 います。

 ご存知の様に微粒子の下敷きマットをカチカチに埋め込むのは、
「材」の腐朽の進んだ部分に見たてるため
 です。「マット産みさせたい実験」では、添加剤発酵マット
微粒子の特に堅詰めの時と糞混じりの廃棄菌床
 
に確認できました。



    
材産み状態のケ−ス


 マットの詰方の堅さ(材の一部の様に)と糞がポイントだと思います。マット産みが良いか材産みが良
 いか? 要は、産めばいいのだし、産卵場所も飼育者の好みでありメスの個体的な好みの勝手なのです
 が少し気になります。

 99年ラオス野外の2♀で観察しましたところ、3回の産卵実験でもちろん産地生息地 個体差もある
 かと思いますが、我家では
「材産み」でした。 この「材産み」という見解に付いては、はワイルドと
 累代の嗜好の差もあるようです。

 そして材も好みがあるようで、アンテの産卵木として有名な霊芝材に興味をしめさない個体もいるよう
 です。徒労となると時間のムダですので個体差の好みがあるのでマット・材共に良い条件のもとで飼育
 すべきですね。




          



基本的な私の産卵セットの図です。             右はペア状態で入れているセット(カオバン)



 野外採集♀の多産

 ワイルド♀の寿命は、わからないので・・・しかし野外♀は、やっぱり多産するようです。
 これは産卵に対する情熱と宿命、種を残すための危機感が違うのだと思います。
 累代の場合、野外では羽化できない淘汰される「弱い個体」も羽化まで人の手で育てられますので能力の
 乏しい モノも実際は、いるのではと思います。

 
 産卵には羽化後6ヶ月程度経ったものが良いようで、十分に餌を食べてゼリ−容器を食い破りだしたらOK
 と判断しています。 早く交尾させても、産まない、無精卵やなぜか早死にする場合があります。
 じらすだけじらしてセットすると、これまたたくさん産むのです。 

    


 基本的な私のセット


 使用材料  自作発酵済みマット  樹質クヌギ (芯も皮も混同)  
        クヌギ材 B級  国産オオクワ用の在庫流用 下記の処置を施す。
        コナラ材 B級  雑菌や粘菌や害虫がクヌギより出る確率があり良い物を選びたいです。
        ケ−ス  大ケ−ス に2本樹皮を取り去り横向けに埋め込みます。

 クヌギ材の処置
 オオクワ用の堅いクヌギ材でも1ヶ月程度、幼虫の割りカスマットに埋めておくとバクテリアの効果により
 「フックら」と仕上がり、とても効果的です。 また糞を混じらせることにより良いバクテリアの増殖と、
 「幼虫のいる材だから」と錯覚して産卵効率が上がるようです。
 やはりアンテの場合はこのような前もって処置をしない場合は、材種はクヌギより柔らかなコナラの方に
 産卵数が出ています。霊芝材に関しては、私自身まだ使用していませんので、コメントし難いですが好ま
 ない個体もいるらしく上記のように野外・ブリ−ドの差や産地や個体差などが、影響しているようです。
 クヌギ材について面白いのは、コナラに比べ幼虫が出てこない、産卵穴内に産んだせいもあるが、内部まで
 食い入り国産オオのように材内に留まっているのが印象的でした。

 通常 累代モノだとレイシ材&Zマットとのコンビで威力を発揮しているようです。
 私は、趣味で有合わせでトライしてますのでやってませんが、これでも過剰余品になるくらい産卵しまし
 たので、普通にポイントを押さえたら他種の在庫余品の使いまわしでも多分問題無いかとと思います。


 セッティング
 横置き材の下部を掘り木屑を詰め込みその中に産むというスタイルです。極太材を使用しない限り設置面積

 の多い横置きが有利と思います。  どちらでもいいのですが、小さな雑虫除去と加工の為に樹皮を完全に
 むいて菌打ち穴をほじくり、♀が穴を空けるキッカケを作ります。
 この穴に3令の糞を詰め込むという事もやっています。

 また、箱買いのおまけの細い材を数本かためて針金で縛って埋めるのも効果的です。 
 この際、空洞になる部分に糞混じりの幼虫廃マットを入れて一本の材に見立てています。
 その他マットだけや材以外にも障害物の下に産みますのでいろいろな工夫をしてみるのも楽しいと思います。
 下記の報告の他に、一時保管の廃棄菌床瓶だけや発酵マットに転倒防止のための熱帯魚の鑑賞用グッズの石の
 下などにも卵が確認できました。 同原理でブリ−ダ−さんから「レンガを入れても産むよ」いう話もお聞き
 しました。 何かに沿ってとか、隙間に目指してといった趣向がありますので。


 産むまで待とうホトトギス・・・・の心境ですね。どの種も産まない時は何をどうしてもイマイチですね。
 ただいくら「材・マット・大容器・高蛋白ゼリ−」などのハ−ド面を揃えても、
♀の「成熟と産卵する気持
 ち」
やエアコンで管理していても「湿度」などが多大に影響します。
 やはり目盛りでなく「体感」がとても重要かと思います。 
 
          
   これはミニケ-スに足場の木を入れたが、♀にその気がないと下に潜り逃げるので、最近は木無しです。

 「いろいろやってるが産まない・・・・」 といったお話しで、「××を入れたら急に産み出した」といった
 話しがよくありますが、その××の効果がある話しもあるでしょうが、「気温の変化と♀のその気」が悩んで
 いる間にいい感じに変化したとも考えられます。

 


tamago     割り出して出てきてしまった卵。
    このケ-スは、細菌の培養などに使われるもの
    らしい某ブリ−ダ−さんからのいただきものです。


  




材の産卵のための穴


 産卵状況

 1.蛹室タイプ
 ♀の蛹室のような、
穴を空けその中に木屑を貯め、穴の内部に産卵するのが、最くみられました。
 この状況は2匹のメスで確認できましたが、コナラよりクヌギ材の方に多く見られたパタ−ンです。

 2.材の下部を齧りマットとの間に産む
 横置き材の下部に齧った木屑を貯めて、その
材の表面に産む場合。 コナラに多いパタ−ンでした。

 3.ケ−スの底・側面
 側面や底面や障害物の下に産むパタ−ン。 私の場合は、少なかったですがお聞きするには、最もポピュラ−
 なパタ−ンといえます。 Zマット等の良いマットを使用した際に特に聞きます。

 幼虫の雌雄がかなり偏る

 雌雄の割合は、私の少ない経験でも「かなり かなり偏る」種類だと思います。アンテ飼育ベテランの方の
 ご意見も同じようで、専門ショップの方も
「雌雄の偏り」は、困るほど確実に多いとおっしゃってました。 
 「どないかなりませんのん?」とお聞きしましたら対策として、一度に多産させずに数頭ずつに「産ませて・
 休ませ・産ませ
・休ませ」が良いらしいです。 これで最終的には、だいたい雌雄が揃うそうです。 
 実際にやってみますと結論としてまさにその通りでした。 

 

ネパ-ル50
50mm NE♀ でかい♀は、どうだろう?
大型♂共、粗暴である・・・・・・・



ペアの図
このすぐあと、バキッ!!とはさんで振り回した。
メスも足を噛んで反撃。 結局、同居放置しています。


 

1999年 9.10〜4回の実際のアンタエウスの産卵観察 
野外採集個体 ラオス・シャムヌアの1♂2♀
(AとB)

期 間 温度 観察テ-マ 産卵結果 特 筆
99.10.10〜 A+B 26℃  クヌギ材とオオクワの使用済みマット使用  A=4 B=2 材 産
00.01.10〜 A+B 26℃ 1♀ ト−タル50卵
自作添加剤微粒子マット コナラ材
A=0 B=35 20%マット
80%材
00.03  〜 26℃  50卵までカウントダウン
自作添加剤微粒子マット コナラ材
B=13 10%マット
90%材
00.09.17〜 23℃ 高齢出産 廃棄菌床とクヌギとコナラ A=24  20%マット
80%材
A♀ * * 途中、友人宅に手放してました。 28幼虫
B♀ * * いい加減なセットで予定通り50卵。 50幼虫

 

Warning

このホ−ムペ−ジで報告していることは、全く私の個人的な意見であり
決して正しいことではありません。
また違う環境のもとで飼育された場合に起きた不具合などの責任は、
一切負いかねますのでご了承ください。