アンタエウスについての私の基本的考え方

 
 ★2002.10.26 時節に合わせ少し更新しました。
 
 アンタエウスオオクワガタ

 合法輸入により世界各国の魅力的なクワガタが多数輸入されるようにリ、第一次ブ-ムとして、このアンタエ
 ウスが産地や個体による大顎などの形状の変化があり、太く大きくなるといった魅力で外産ブ−ムを盛り上
 げたと思います。 新産地が次々と輸入され新産地プレミアが付き投機的にも、盛り上がってしまい??
 マニアもビギナ−も巻き込んだオオクワブ−ム最大のまさに「アンテ・バブル」でしたね。
 
 
 アンタエウスとの出会い

 私自身、97年の「むし誌」の表紙の北インドアンタエウスに感動し「これが理想のオオクワだ」と思い以降
 アンテにはまり、その後ぞくぞくと解禁される気になる他種を断念して現在に至るというわけです。 
 アンテが私を引き付ける魅力は「光沢があり太く丸いフォルム」が重要なポイントでした。
 当時もちろん「正規輸入不可能」でしたし、インド産など持ち帰り不能状態で、プレミア価格がついており
 まさか手にするわけにはいきませんでしたが(笑)、99年にラオス産のアンテをはじめて手にして、アンテ
 が私のメイン飼育と変化しました。
 
 多産することから、累代も進み最近はお値段もお手ごろになりましたが、投機的な資産価値を超え私は
 アンテといいう種が最も好きです。 今や相場的に価値を認められない?廉価なタイやラオス産も幅が出
 ると独特の良さがあります。飼育開始当時は、ラオス野外採集品で70mm 18000円とかでしたよ(笑)
 当時の北インド産というのは?? 累代品でん十万でしょ。 
 世間の事はさておき自分なりに創意工夫して飼育観察を楽しんでいます。

 アンテの中では、インド・ネパ−ル・ブ−タンなどのヒマラヤ系が顎と身体のバランスも良く内歯も上がり身
 体も他産地に比べ比較的大型化しやすいことから、やはり最高人気産地です。
 同国内でもいろいろな形状が現れる中国・ミャンマ−や複雑に国境があり同じ山でも国が違うタイ・ラオス・
 ベトナムのインドシナ系。 もうなかなか採れないらしい独特の形状のマレ−シア産が大別されます。
  
 
*生息地別のこまかな特徴などは、専門誌や産地別研究をされている方の、お勧めホ−ムペ−ジ(ぜひリン
 ク集でご覧ください。)が親切丁寧にご説明されているので、私のHPでは、個人的な意見や感想のみ報告
 させていただく事といたします。

         

   インドシナ系ラオス産の個体 ヒマラヤ系ネパ−ル産の個体

どっちも私は良いと思いますが? 皆様はいかがでしょう?
            

 
 私の所有する産地について本などの知識の受け売りですが

 最初に手にした野外個体の、ラオスのシャムヌア産は、グランデスで有名なシェンクアンより北にある。 
 ベトナムにどちらが近いかという事は、この国の国境が、シャムヌア付近でグニュグニユになっているの
 でわからないが、タイよりベトナム寄りでラオスの中では北部に位置します。
 実際、人間が勝手に作った線引きにより国名がわかれているだけで、このインドシナ付近は同じ山でも
 真中の国境で違う国というのがありますね。

 個人的にはマレ-を除き、南北の緯度による大まかなタイプ変化とその中での交配する部族血統での
 個体変異の固定が大き
いと思っています。 あとで多少触れます。

 ラオスという国の標高は、どの程度かと言いますと、シェンクアンもシャムヌアも標高1200メ−トル位の
 地域で
アンテなどの産地となる山となると標高1500〜2000メ−トルのところに生息するらしいです。
 気温は,昼間で25℃ 夜間18℃程度のようです。

 ネパ−ルについては、ネパ−ル産としての所有名称は、カトマンズ・シバプリ・コタン・コシです。
 ネパ−ルは、東西に長い国で県や州のように東からメチ・コシ・サガマルタ・ジャナプ−ル・バクマティ
 などあり、その中の都心カトマンズさらにシバプリやコタンといった地名になるようです。
 州単位での産地で売られていた時期や細分化・ピンポイントで売られているものもあります。
 
 気候としては「暑くもなく寒くもなく」すごしやすいく極端な気温変化がないが四季のある国と聞きます。
 しかしかなり通年寒いとききます。

 アンタエウスのいるところは、やはり標高2000m以上のところです。
 先のラオス・シャムヌア
・シェンクアンは、標高1500〜2000m位の地域であり、やはりここでも高い山
 の快適な環境に生息して
いるようです。
 日本のヒメオオクワガタが生息するのが1000m前後といいますので里山に生息する国産オオクワガタ
 とは、温度湿度が完全に異なり、国産でいうとヒメオオ・ミヤマ条件かも知れません。
 
 採集記などを拝見して思うこととして、「虎・蛭」が出る山中である。 また気になるのは、コケの生えた
 木に成虫がいることから、国産オオクワよりかなり多湿好みであると私は思います。
 そして低温での生息といった点が気になります。

 最も採れないマレ−にしても生息地は「ハイランド」なので軽井沢なんかの避暑地のようだと聞きます。
 北インドもヨ−ロッパの避暑地であったりで こういった高い山の避暑地などに生息する虫であると理解
 できます。



 生息地の気温など

 気温デ−タとして四季の有るネパ−ル・インド共7・8・9月が日中20℃〜22℃で夜間15℃
 程度とのことです。 冬季は、ネパ−ルが最高18℃ 夜間最低3℃  インド・ダ―ジリンで
 最高10℃程度  夜間最低5℃程度というところらしいです。

 四季のあるヒマラヤ系に比べて同じく人気のマレ−・キャメロンは、年中最高22℃ 夜間最低
 15℃ でここは、年中とても過ごしやすそうです。

 ◆日本の夏

 当たり前の事を今更言いますが、日本の高温多湿のマッド・サマ−は、世界の逸品であり、虫
 のような生き物どころか工業製品の外車まで破壊するのだから凄い。 
 ヒマラヤ系やマレ−の高地や避暑地のアンテ達は、もっとストレスがたまるであろう。
 しかし累代が進むとそれそれなりに暑さに対抗できる力が備わってくると思います。
 その際、「大型化することを捨てる。」かもしれませんが・・・

 ◆野外採集個体

 ブリ−ドでは、再現できない特徴のある魅力的な個体が多数います。
 これは、卵〜羽化までの期間問題 気温 餌 といったものが、どうしても野外と人工的な環境
 とは違うからかもしれません。
 野外の産地特有? 部族特有?の魅力ある個体の再現をぜひしてみたいものです。
 




 
 
個体を手にとっての観察

 初めて入手した野外品ラオス♂は、69mm ♀39mmの個体です。 
 某店の大即売会での多数の野外採集個体の中から、好きな形を選びました。
 野外個体は菌糸瓶飼育品と違い同サイズでも横幅・厚み・顎の形状など様々です。
 親の形はたしかに遺伝する可能性が高いと思います。  特に♀優位に遺伝すると思い
 ますので、♀の良し悪しは私レベルには???です。
 ただ、俗にいう「追いガケ」の優位性は、ハッキリわかりませんが(別項で触れます。)
 

 手に取って違和感を感じたのは、手足をキュッと縮め硬くなり死んだフリ状態にならない。
 
手足をホワ−ッとしている。 なんとなく太くたくましいガタイのわりに、足腰の力強さにか
 る感じがする。こういった感じは、♂♀共に感じました。
 オスの交尾力が旺盛でハンドペアリングも簡単に行えるし、ペアで飼っていても「ヒラタや
 ラン」のように♀殺しは、無かったです。
 反対にオスが足を切られ最後は、バラされて体
液を吸われてしまいました。 メスのオス殺し
 にご注意下さい。

 驚いたのは、アンタエウスの♂って独特の臭いがすると思いませんか? ♀は、あまり臭い
 ませんが♂は、何か独特の香りがします。
 この点うちのだけかと、後に他店で各産地のを
 におったら、同じような臭いがしましたのでそ
ういうものなのでしょう。
 ホワ−ッとした足もそうでした。  臭いはあまりブリ−ドモノは感じません。


 2000.12 69×39のこのペアより羽化不全80mm 完品78mmとなりましたので、この程度
 でも80o前後だと、OKかと思います。

 


 
 アンタエウス累代について

 上記のように野外個体の独特の魅力は、単にサイズのみならずなかなかブリ−ドでは、再現できない
 ようです。  これは、幼虫期間の問題・気温・餌 といったものが、違うからかもしれません。
 しかし大型化という観点からは、私が始めた頃のオオクワ幼虫は「めざせ20gで70ミリアップ」だったと
 思いますが、累代の進んだ菌糸瓶の内容も良くなった現在、「めざせ80mm 30g」といった状況となっ
 ているとおもいます。 これは飼育技術と飼料だけの問題でなく「オオクワ自体が人工飼料で大きくなる
 ノウハウを身に付けたのでは?」と思います。 実際マニアもの以外は国産オオはかなり累代の進んだ
 ものが飼育されているのが現状だと思います。
 

 
野外の産地特有?は、個人的にはある程度の大きな枠だと思います。
 たとえばヒマラヤ系というカテゴリ−で見ますと、サイズにより
「大歯・中歯・小歯」も発現しますし、全く
 同じ餌と温度の同ロッドの兄弟でも内歯の位置も変わり全く違う個体が羽化します。
 菌糸瓶飼育の場合、形のバラツキがそれほどないようですが、マット飼育ではかなりのバラツキがあり
 ます。 もちろん材での野外環境では、もっとバラッくと思われます。
 大即売会などで、多数の同産地の野外個体をご覧になられた方はお分かりと思いますが、いろいろで
 す。方や菌糸瓶でのF1の山を見ますと、プラモのように微差はありとしても同じようにカッコよくピシッと
 並んでいます。 (抽選会まで暇だったのでかなりの時間と個体数を見てました。)
 
 個体変異と部族内特徴
 部族特有?の変化とは、たとえばある町には田中さんがたくさんいる。 田中さんの親戚が多いわけ
 ですね。 親戚が多いとどっか顔や姿も似てきますね。 こういう考えですね。
 日本人と言う枠の「田中家」という個体特徴。 オオクワの場合、やたら遠くに飛び回ったり、いろんな相手
 と喧嘩して♀を取り合い交尾をしない閉鎖的な種と思いますので、かなり野外でも血筋は濃いと思います。
 野外で採集された個体が、兄弟・親戚の場合のペアの場合は、かなりの確率で目的の遺伝がでるのでは
 と思います。 ただその目的のカタチと同等のサイズまで引っ張らないとダメなんでしょうが・・・・・

 ネパ-ルだとたとえばコシといっても州/県ですからかなりの広域ですね。 ピンポイントではないんで
 すね。 詳細こだわらなかった以前の「カトマンズ」も都心のカトマンズ発なわけで、実際はどこで採れた
 かは?ですね。 ここからかなりの広域のアンテが発せられたようですので意外と今の有名産地っての
 もありますね。


  
とても太い顎が魅力とされるネパ−ル・コシ産の個体、これはサイズ
  が75mmなのでイマイチ「極太」という観念には追いつかないが比較
  的、太い内歯をもち「らしいシルエット」は感じられます。
  さらに大型で身体に幅がでる個体の場合どの程度まで変化かがある
  か今後、期待しています。
  私はコシ産に興味があるため、この系統の他「極太コシの本家」のMO
  店の広告になったWF181.5mmの兄弟の子、つまり広告虫の甥と姪
  になるのか(笑) もとからたどるとF2の幼虫も所有しています。
  このMO金筋血統との比較も楽しいですね。


 同系交配による萎縮
 
同系交配で固定するとして、「血の濃さ」の問題があります。 私は、「広域に飛び回る・バトル系」の
 カブト虫やノコギリクワガタでの早期のサイズ萎縮を体験しました。
 この種が飛翔能力に優れてバトル好きなのは単に短命という理由だけでなく「同系での萎縮しやすい
 タイプ」なのかもと思っています。 ミヤマは飼った事がないですが同様かと思っています。
 
 オオクワの累代では50mm程度の小さいサイズでも大歯型の発現もあります。
 ただこういうのが出るからと言ってマックスサイズは年々向上しているのも事実で、バクテリアを利用する
 種族なので餌による有効な共生菌を生かせるようになり大きくなるのかと思います。
 アンテの形を固定するには、兄妹ペア 息子と母 父と娘 という近親相姦が確実でししょうね。
 萎縮・産卵不振なんて危険もささやかれててますが、この路線で少しやってみたいと思います。
 
 
大顎オス似? ♀似?
 顎の遺伝
は♀が優位かと考えます。 あまり大差ない種のオオヒラタでの事故の例を数件拝見する機会
 に遭遇しましたがこの場合見分けにくい♀が間違いなんですね。
 羽化すると違う頭がついている・・・・ パラワンなのに大王の顎が・・・という場合ですね。
 あきらかに♀の遺伝のようです。 他の例も同様でしたので、「そうなのかな」と思っています。
 同種だとこの辺がサイズ変化もあり良くわかりませんよね、私は今は「頭は♀似が強」と考えています。
 
 ぜひ魅力ある個体の再現をぜひしてみたいものです。 実際に見ますとどうにもいい「採集個体」はすばら
 しいですね。
 



 
アンタエウス幼虫飼育のテ-マ

 外国産のクワガタムシの飼育もポピュラ−となってきていますが、幼虫が生息地で食してい
 餌とその状態は、まだまだ不明な点が多くて野外採集個体のほうがブリ−ドより大きいサイ

 となっている種もたくさんいるようです。

 私が研究するアンテももちろん「菌糸瓶」「材飼育」「マット」どれでも育ちすが、最も良い方法
 でどのようなモノが適して野外ギネスに迫るかといえば正解はまだなようです。
 極低温で既存の菌床飼育に有効なバクテリア添加などを考慮したものですかね???
 

 床飼育で無いとダメなのか?
 
 通常アンテも国産のオオクワ同様にやはり大型作出への最短距離はなんと言っても菌床飼育
 であるといえます。 それ以前に、「オオクワ=菌床飼育」として定着しており、それ以外の飼育
 法が前向きに試さ
れていなかったのも現実です。 (とにかく高価な虫でしたから)
 「アンテ=菌床」といえば、大型の個体は、オオクワの比でなくかなりの確率で大型が羽化
 全
になる確率があります。
 しかし野外では、そんなことが有り得るわけも無く。 これは、人工飼育下の菌糸瓶による高栄養
 を短期摂取する飼育法や瓶内の蒸れなどによる環境の悪化が原因なのでしょうか?
 キノコに管理される瓶内部でのコントロ−ルを幼虫体質的に上手にが生かせないためでしょうか?
 
しかし菌床飼育に合っていると、言われるグランデスやオオヒラタ系に関して80ミリ超の大型でも
 このようにめったやたらに羽化不全という事を聞きません。 もちろん大型の宿命と
して、突然死と
 羽化不全があるには、あるが国産オオクワのレベルなので、特に問題視されな
いのかも知れませ
 ん。

 個人的に菌床飼育が嫌いというわけでもなく、むしろ今風で手間のかからない、ベストな飼育方法
 だと思います。

 しかし冷静に考えてみてこのオオクワを基本とした飼育法では「アンテは、変だ。」と思います。
 アンテは菌の力を十分に利用して環境コントロ−ルしてうまく肥大できるクルビ系と違いアンテに
 ついては、菌の良し悪しより、自分の強力な分解バクテリアにより、栄養を増幅して食べるために
 菌糸瓶内環境を破壊して果ては自爆しているような気がします。
 幼虫の生息環境がヒラタ同様に根食いで多湿好みだとすると考えられないことも無いと思います。

 アンタエウスは、ヒマラヤ系での採集個体では、88ミリを超える個体もいると聞きます。
 そのような可能性のある虫が70mmを越えるあたりから羽化不全の可能性がある
のは、実に不
 思議です。 
これについての仮説は羽化と羽化不全というコ−ナ−で紹介します。

 



 「アンタエウスの生態はオオヒラタに近い」という私論

 グランデスやタイワンオオなどは、かなり国産オオに近い食性と思いますので、国産用菌糸瓶
 で良い成果が出ると聞きます。 
 菌糸の能力を最大限に生かして大きくなります。 全く個人的推論ですが、どうもアンテは、産卵
 や好みの環境を考えても「オオクワよりかな
り ヒラタっぽい」と思います。
 
アンテの幼虫はヒラタのように根食いやフレ−クだまりの高湿度の場所に幼虫がいるらしいと
 いったことを聞きます。


 では、アンテがヒラタに近い「根食い」「腐食性」を好む体質であれば、ギンギンの元気な菌糸
  より割り粕菌糸マットや添加剤マットの方が良いかも知れません・・・・・

 といった思い付きから、どうしても調べたくて私は、初アンテの幼虫を国産オオクワ用に99年
 に大量に作成した「自作添加剤マット」を中心に実験をしてみました。
 2001年12月、結論として私の夏季常温飼育環境では「マットも菌床も大差ない。」という結果
 でした。
 夏季の常温飼育の為の縮みとその影響による最大型が羽化不全となり、十分な結果を残す事
 が
出来ませんでした。
 菌糸瓶飼育の場合、夏季の常温下だと菌糸の管理が大変で、オクワガタならまだしも、バクテリ
 アを撒き散らし自分の環境に腐朽させると思われるアンテには、温度と虫から菌糸の破壊が優
 先してしまったという観察です。 
 マットの方がギネスは望めないとしても、環境コントロ−ル的に虫も私もしやすかったと思います。
 今年もこういった点を注意して観察していきたいと思います。 

Warning

このホ−ムペ−ジで報告していることは、全く私の個人的な意見であり
決して正しいことではありません。
また違う環境のもとで飼育された場合に起きた不具合などの責任は、
一切負いかねますのでご了承ください。